キラキラネームの漢字の読みも漢字の意味や読みを生かした名前になっている。 - 福井新聞のDQNネームコラムについて

読めない個性的な名前は親のエゴ? 「キラキラネーム」に賛否の声 社会 福井のニュース :福井新聞
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/37357.html


福井新聞の「キラキラネーム」最近の名づけ事情に関する記事。
福井って保守だから批判的なんだろうなぁと思って読み始めたら、「保守的な価値観が強い福井県でも広がっている」と記事にも書いてあった。


記事では、秋田大の佐藤稔教授の弁で、

「名前でだけ独特の読みをさせる『名乗り字』は平安時代からあった」と話す。しかし、それは漢字の意味を生かした読みであり「現代はその枠さえ逸脱している点で突出している。漢字を身勝手に読むことで、表記の体系が揺るぎかねない」と危機感を募らせる。

という批判意見を載せている。


・昔から漢字の読み方は自由だったがそれは漢字の意味を生かした読みであった。
・現在のキラキラネームは身勝手な読み方で漢字の意味を生かしていない。


という主張。
理解できるが、この佐藤せんせいの批判と、記事の中で例として出されている「キラキラネーム」が噛み合っていない。記事中の名前は全部もともとの漢字の意味や読みが生かされた名前になっているからだ。「現代はその枠(漢字の意味を生かした読み)さえ逸脱している」という批判意見が浮いてしまっている。


福井新聞の記事で出てきた名前
・騎士(ナイト)→騎士を意味する英語を生かした読み
・亜莉穂(アリス)→単なる音読み当て字(「ス」は「穂」の音読み「スイ」を生かした読み)
・宇宙(コスモ)→宇宙を意味するラテン語を生かした読み
・月輝姫(ルキア)→光を意味するラテン語の女性名を生かした読み。「ル」に充てられた「月」は月の女神ルナに寄りかかった読み


また、この程度の名前なら読めないのは慣れの問題で、慣れれば今までの名前と同じく一読ニ読で正解できたりする。読めるか読めないかはテレビ、漫画、アニメなどの体験世代の違いだったり。


というわけで福井新聞はキラキラネームの例としてもっと突飛な名前をもってくるべきだった。



過去記事
漢字の読み方は公共財? - rabbitbeatの日記
http://d.hatena.ne.jp/rabbitbeat/20120811/1344652878
DQNネーム」が最近多い理由 今時の親の名前のつけ方 @NHK - rabbitbeatの日記
http://d.hatena.ne.jp/rabbitbeat/20101027/1288189748