フジテレビ、タイキョの時間の話

フジテレビ「タイキョの瞬間」に批判殺到 入管行政の「闇」には触れず
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警察24時が警察の広報番組でしかないのに一定の支持を得ているのは、取り扱う事案が誰でも理解できる迷惑行為、非道行為であるからだ。スピード違反でも、万引きでも、喧嘩でも、酔っぱらいでも、まずは警官に制してもらうことが必要となる。その緊迫感がドラマになる。
一方で、入管や家賃Gメンなどの仕事を同じように取り上げたところで、視聴者には何が「悪」かの理解は追いつかない。法律違反だということはわかっても、「それは悪か」という問題がある。外国人のゴミ出しが雑だ、とか、深夜の騒音がうるさい、だとかの迷惑行為なら悪だと分かる。しかしただそこに住んで仕事しているだけ、というのは悪だと認識されることはない。番組にするのなら、なぜ入管規制があり、ビザ無し外国人の居住は違法とされているかを、とくとくと専門家により解説してもらう必要がある。しかしそれはなかった。だから批判もされたし、番組としてつまらなかった。

単に「違法行為だから断罪する」ではネット炎上と同じで雑なシナリオにしかならない。なぜその行為が違法とされているかの歴史的世界的経緯まで説明した上で説諭する、というところまで行って、初めてこういった番組が良作になるのだと思う。