「事故は何故深刻化したか」

ってNHKスペシャル原発事故特集。311から5日間を徹底取材したとのこと。途中から見た。現場の様子を関連会社作業員からも取材できていて面白かった。でもやっぱり福島原発の吉田所長の取材はされていなくて、まだまだ中間発表という感じ。前も書いたけど物足りない取材内容。年末には現場の取材もできるようになって最終報告ができていてほしい。
今までの報道のまとめのような感じで、これ見ると正式発表かそうでないかは別として、関係者経由で逐一状況は全て報道されていたのではないか、と感じた。
でもNHKのタイトルのつけ方はおかしい。「事故はなぜ深刻化したか」って。
実際の内容は、官邸、東電、現場、保安院の連携がうまくいってなかった、ってまとめになってるんだけど、「事故は何故深刻化したか」ってタイトルだと、まるで連携が上手くいってれば、爆発も防げて事故は深刻化しなかったかのようじゃないか。
そんなはずはない。
事故が深刻化した理由は、311以前に長期間の全電源喪失を想定した国の規制や現場の対策マニュアルが作られていなかったからだ。
いや、確かに番組内でそういった内容も取り上げていたけど、(手動ベントのマニュアルをつくっていなかったり、原子力安全委員会委員長が「311前に戻れたら」と後悔していたり)、まとめ方が「情報伝達の連携不足でした」で終わって、エンドクレジットで「事故は何故深刻化したか」ってタイトルだされるとなんだかな。