体罰自殺の報道について

大阪のバスケ部顧問教師による体罰を受けていたことを理由に、主将だった生徒が自殺した。ここ最近どの局のテレビ報道でもトップニュースになっている。やれ法律で体罰は禁止されている、やれ自殺するほどの体罰は酷すぎる、などなど、顧問教師、学校、教育委員会がバッシングされている。体罰をしていたことを理由に教師、学校、教委を叩きまくるなら、生徒が自殺する前に同じだけのバッシングをしていれば、誰も死なずにすんだのに。


ワイドショーの司会者が、自分も体育会の部活で殴られる指導は当たり前だったけど今回は自殺するほどの体罰で酷い、というようなことを言っていた。運動部の強豪校では体罰的指導が当たり前にある、と他の報道でも識者が解説していた。わざわざ識者の口から言わせなくても、マスコミ記者も当たり前にそういう学校があると知っていたはずだ。ようは生徒が死ぬ体罰は悪い体罰、死なない体罰はいい体罰と、勝手に分けているんじゃないか。体罰容認発言をしていた橋下市長が、今回の件では「最悪の大失態」なんて言ってるのもそういうことだろう。


でも自殺する生徒に、いい体罰も悪い体罰もない。そんなの体罰を受ける生徒次第だ。このバスケ部顧問教師は18年間同じ学校で体罰を続けていたというが、自殺したと報じられているのは今回の生徒だけだ。自殺をなくすなら体罰なんて全面禁止にして、体罰容認なんて姿勢をメディア報道で微塵も見せないようにすることだ。