天ぷら油は食用に再利用しても健康に問題なし!

先週のNHKためしてガッテン!』は、「エコ料理特集」。今までガッテンで取り上げたレシピの中で、ガスを使わない・ゴミを出さない、といった今流行りの脱CO2的なエコなものを取り上げて再紹介の回でした。


そこで紹介されてたのが、タイトルのエコトリビア。「酸化した油は体に悪い」と、よく聞きますが、そんなことはなく、「家庭で作るような揚げ物くらいじゃ、体を害するまで油が酸化することはない」というのが、NHKの実験に基づくガッテン流結論でした。しかも、揚げ物に使った油は風味もよくなり、使えば使うほど料理がおいしくなる、というおまけ付き(外で買う揚げ物がおいしいのは大量に何度も同じ油で揚げるから)。使用済み油や、炒め物でフライパンにちょっと多く入れすぎた油も捨てずに、油ポッドに入れて明日の料理に再利用するのが一番エコなんです。固めるテンプル買わなくても、わざわざ精製して、石鹸やロウソクや自動車燃料にする必要もないんです。一番困る油の処理がいらなくなって、揚げ物のハードルがぐっと下がってしまいました。


この内容、およそ10年前に放送されたはずなのに全然広がってませんよね〜。この時期のガッテンなら僕も見てるはずなんですが、全然覚えてませんでした。世の常識である「油の酸化は危険」を覆すのは大変なようです。僕が子供の頃(20年くらい前)なんかは、うちでは使用済み油も油ポッドに戻して、何度も利用してたんですけど、久々に実家に帰るといつの間にか油ポッドが使われなくなってたんですが、あれなんかは、テレビや新聞でさんざん健康ブームを煽って、「油の酸化は危険」と刷り込ませた結果なんですよね。


しかし、ここでガッテンがもう一度「天ぷら油の酸化は問題なし」と訴えても、「油の酸化は危険」派をなかなか転向させるのは難しそうです。当のNHKでさえ、ガッテン放送後のエコ特番の中で、家庭の天ぷら油で作ったロウソクを灯して自己満足に浸ってましたし、日テレのエコ特番の中では、現地でもらった天ぷら油を燃料に自動車でアメリカ横断とかやってました。


食用油は、そのまま料理に再利用しましょう。

ためしてガッテン:過去の放送:対決!ガッテンvsエコ 極ウマ!手抜き調理術
http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q2/20080604.html

キャッシュ
http://web.archive.org/web/20100323021623/http://cgi2.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20080604