日野市違法生コン工場問題メモ

TBSの情報番組「噂の東京マガジン」の5月9日の「噂の現場」コーナーの内容は、東京都日野市の違法生コン工場放置問題。「噂の現場」は役所叩きがメインのことが多くて、職員の方に同情的になることも多いのだが、今回はムカムカした怒りしか沸かなかった。


内容メモ
1.東京都日野市の、工場建設が条例で禁じられた地区の市街地で、生コン工場が建設され違法状態のまま26年間操業を続けている。
2.狭い生活道路を毎日分単位でミキサー車やダンプカーが往来し、道路に面した家の住民は騒音・粉塵被害に悩まされている。ミキサー車やダンプカーの往来が激しいために通学路も変更。
3.生コン業者は、もともと同じ土地で石材業者をしていたが、生コン工場を建てたのは条例施行後のことで明らかに違法。
4.20年以上、行政に違法生コン工場をどうにかするよう訴えてきたが、何ら進展なしで、マスコミに訴えることになった。
5.住民は日野市役所各部署に訴えてきたが、20年放置で拉致があかない。課長クラスではなく、部長級以上の役職の人との面会を求める。日野市役所は了承し、役所側で日程を指定する。
6.が、役所側でドタキャン。変更日も未定のままで、住民怒り心頭を発する。市役所で抗議。カメラ取材を受けるか受けないかで2時間待たされて、取材記者は質問NGでいつもの各部署の課長職との会談。課長は、その場をやりすごそうとするだけの回答で住民怒り。レポーターの清水國明が「市長は知ってるんですか?」と質問振るも黙秘。
7.問題の違法生コン工場へ。生コン工場の社長と被害住民のリーダー男性とは幼馴染。住民の訴えに、非常に丁寧な言葉遣いで「申し訳ない。移転先を探している最中だ。一件いい土地が見つかったが、移転するには億単位の費用が必要で諦めた。市で移転に援助してくれればいいのだが。今も移転先を探しているところだ。申し訳ない。」結局操業を止める気はない。
8.弁護士のコメント「違法なんだから行政はさっさと対応しろ」
9.番組で以前取り上げた、さいたま市の違法生コン工場の事例。こちらも20年来違法操業続けて住民から苦情があがっていたが行政が指導する動きなし。しょうがないんで住民が、警察に生コン業者を刑事告発生コン業者は罰金40万円払う実刑受けて、工場は移転に。市役所には、警察から「なんで違法状態を野放しにしていたんだ。行政の怠慢だ」とお説教が。そういう法律があるらしい。



感想
生コン工場の社長も、地域住民だから直接的に抗議活動しにくいっぽい。その分、怒りが行政のほうを向いている。行政は、いつものお役所仕事で、淡々と口頭注意して従わなかったら、文書で勧告して従わなかったら、工場を強制撤去させちゃえばいいのに、それをしない、できない理由が分からなかった。てか、住民が市役所にカメラ連れてきたことにものすごく怒ってる様子だった。生コン工場の若社長は、ものすごい丁寧な言葉遣いで意外だった。でも丁寧に対応してる風に見せかけて、のらりくらりとかわしてるだけだったり。住民は弁護士雇って、業者なり行政なりを訴えるのが一番。


昨年12月の日野市議会環境まちづくり委員会質疑の会議録。
http://www.a-imai.info/index.php?mode_name=20091211
中盤あたりに、生コン工場問題の質問。市役所は一応注意だけはしてるらしい。
陳情は議会にも上って、市長も市議も幹部も掌握してるはずなのに、なんで20年以上解決しないんだろうね。
番組放送直後は一時、googleの急上昇ワードで「日野市」がトップに。注目度が増すことで、さいたまのようにあっさり解決されないかな。