牛肉の放射能汚染。飼育農家が「餌が足りなくてかわいそう」と思って、食べさせないよう要請されていた稲ワラを与えたことから汚染された。また、避難圏外で生産された稲ワラを検査対象外にしていたため、各牧場に餌として流通し、汚染された肉牛か各地に広がりもした。
食肉処理場では、出荷する牛肉の一部をサンプル検査するだけだったので、サンプルから洩れた汚染された牛肉が食卓まで届くことになった。
対策として、餌の徹底管理と全頭検査が検討されている。
これらのニュースを聞いて思いつくのは、他の肉、鶏や豚は大丈夫なんだろうか、というもの。誰でも思いつくレベルなので、共同通信がQ&Aを作ってくれている。
A 今回の汚染は、福島第1原発事故後も屋外に放置されていたわらを餌として牛に与えていたことが原因です。農林水産省によると、豚や鶏は主に屋内に保存している配合飼料を食べています。これまでの検査では豚肉と鶏肉で基準値を超えた例はありません。
しかし回答になっていない。「豚や鶏は『主に』屋内に保存している配合飼料を食べて」「『これまでの検査では』豚肉と鶏肉で基準値を超えた例はありません」
「主に」「これまでの検査では」…無意味な言葉だ。
肉牛だって、「主に」汚染されていない餌を食べていたんだろう。「これまでの検査では」基準値超えなかったから、出荷されて食卓まで届いたのだろう。鶏肉や豚肉は牛肉ほどトレーサビリティがしっかりしてないからさらにやっかいだ。
屋内に保存している以外の餌の状況や、現状の検査の仕組みを記すべきだ。