アメリカ大統領選挙報道について思うこと

アメリカ大統領選挙の報道を見ていて思う所あり。


昨日のNHKクローズアップ現代尼崎市の事件の闇についてだった。なぜ家族間の暴力行為に追い込まれたか、専門家の口に語らせていた。


“疑似家族”の闇 〜新証言・尼崎事件〜 - NHK クローズアップ現代
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3270_2.html

●家族間の暴力 そこまでの暴力をなぜ振るうようになるのか


桐生さん:まず、一般的に人間というのは、権威に対して服従してしまうという気持ちがあるんですね。よって極限状態になったときに、そもそも権威者にのみ、その人は注意を払って、自分が危害を加えている人に対しては、なかなか思いやりをしたり、どういった痛い思いをしているかというのはイメージが湧きにくいような状況になってます。
これ例えば、私たちの身近な生活の中で考えれば、ドメスティックバイオレンスやいじめといった、そういった構図の中にも、このような形が見てとれる状況ではないかというふうに考えております。
(権力のある人のことだけを見るようになるため)非常に意識レベルが下がっていて、そもそも注意の配分が権威者のみにしか向かないといった心理状況になってくるわけですね。

今日のNHKニュース7で今後の日米関係について、アメリカの専門家の口からこんなことを語らせていた。


米専門家“日本への関心薄れるおそれも” NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121107/k10013304821000.html

日本が安全保障や経済面でのさまざまな課題に積極的に取り組みより存在感を示さなければ、アメリカ政府内で日本に対する関心がますます薄れていくおそれがあるとの懸念を示しました。


ふーむ。




次。
維新の会の発案から「首相公選制」が今年になって少し話題になった。今まで気にしてなかったが、アメリカ大統領選挙も、現在の日本の首相選びもそんなに変わらないと思った。
知っての通り、アメリカ大統領選挙有権者の票が直接に各候補に結びつくことはない。有権者が選ぶのは選挙人であって、より多くの選挙人を獲得した候補が大統領になる。
日本では、有権者衆院選挙で議員を選び、より多くの議員票を獲得した議員が総理大臣になる。
ほぼ一緒。「首相公選制」がどんな制度になるか分からないけど、現在の「コロコロ変わる総理大臣」の現状を変えたいなら、首相の権限をより強くするとか、もっと他に変えるところがありそう。直接選んだとしても、結局議会とねじれて、「最新の選挙結果が民意だ!」って話でマスコミ報道が占めて辞任に追い込まれるだけさ。




次。
オバマ安倍晋三説。
NHKニュース7で報じられたオバマ政権の過去4年間。


・期待をもって当選。
・議会与党も民主党でやりたいだけやって法案を通しまくった。
・議会選挙で民主党敗北してねじれ状態に。
・議会を通過する法案が激減した。


これだけ読むと、数年前の安倍政権と変わらない。違いは病気であったかそうでなかったか。




NHKで大統領選が報じられるとき、やたら使われる「アメリカ社会は深く分断されました」というフレーズが気になる。大統領選挙のときの相手候補への誹謗中傷なんて毎度のことではなかったか。毎回大統領選挙では「分断」という言葉を聞く気がする。前回のオバマフィーバーが例外だっただけでは。
これくらいで「分断」という言葉を使うなら、日本の政治・社会ニュースの報道でももっと「国民社会は分断されています」と報じて欲しいところ。すぐ思いつくのは原発か。マスコミはもっと分断を煽ったら。