科学好きな子供に疑似科学を肯定する割合が高い理由よりも、大人に疑似科学を否定する割合が低い理由のほうが気になる

科学リテラシーを育てる〜Z会の“挑戦”を聞く(1) | FOOCOM.NET
http://www.foocom.net/column/editor/15069/

この記事にこんなことが書いてありました。

第2号では信州大の菊池聡教授に監修していただき、企画の最初から関わっていただきました。菊池先生によれば、大人の場合、科学に対する興味関心の度合いが高い人には、疑似科学に対して否定的な人が多いそうです。ところが、中高生を対象に同様の調査を行うと、科学に好意的な生徒は、疑似科学を肯定する割合も高いという結果が出たそうです。

菊池先生は、疑似科学が一見科学的に思える表現を用いているために科学との区別がつきにくいからかもしれないし、「今の科学ではわかっていないことも多いから、むやみに否定するべきではない」という思いがあるのかも、と仰っておられます。


私は、科学好きな子供に疑似科学を肯定する割合が高い理由よりも、大人に疑似科学を否定する割合が低い理由のほうが気になりました。
単に、大人に科学的な思考が身についているから、という理由だけとは思えません。
なぜ大人は、疑似科学に否定的な態度になることができるか。
これは思うに、商売っ気のあるなしを見抜くことができるからでしょう。
世間にあふれる疑似科学情報は、ほとんど何かを売るために付加されたものばかりです。
大人の目からは、それが宣伝広告かどうかを見抜くことができます。
科学的知識が伴わなくても、胡散臭さを感じて否定することができます。
これには穴があって、内容を精査したわけではないので、何かを売ろうと考えていない市井の人によるトンデモ科学を掲載した情報何かには、あっさり騙されたりすることがあります。