「作家を応援するために本を買おう」運動とテレビドラマ

ここ数年、twitter等で作家本人が「連載を続けるために本を買って欲しい」などと訴える宣伝投稿が目立っている。その効果、是非について論争も起こった。具体的に「電子書籍じゃ連載続かないから本屋で買って」と指示する投稿もある。

電子書籍の購入は作家の応援にならない」は本当? 現役編集者に聞いた - KAI-YOU.net
http://kai-you.net/article/37959

 
書籍に関してはこういう下からの運動がネットで活発なのだけど、出版業界と同じく危機に瀕していそうなテレビ業界からは、こういう必死な訴えは少ないと感じる。
民放各局は、伝統の2時間サスペンスドラマ枠や映画枠を次々と削っている。民放時代劇は絶滅した。昼ドラも死んだ。制作費の安いバラエティや情報番組ばかりになった。2サスも時代劇も地上派映画も昼ドラもそれぞれファンがいたはずだが、視聴率が伸びず制作費を回収できないためか打ち切られた。
ドラマの仕事をしていたスタッフは悔しいはずだが、「お願いします!視聴率があと1%伸びなければ制作費回収できず枠が打ち切られます!」という必死の訴えは聞こえてこなかった。いや、最近だと各番組のtwitterアカウント等で「視聴率欲しい」と赤裸々な話をすることはあるけれど、危機を訴える必死さは感じなかった。
「2サスを守るために視聴してください!」「時代劇を作り続けられるように視聴してください!」という訴えがどれだけ視聴率を伸ばす効果があるかは分からないけれども、こんだけ必死にスタッフが訴えたならば、ネットで話題になるだろうし、興味ない人にも番組の存在を印象づけ視聴行動に結びつくことはあるだろう。2サスや時代劇はネット実況が楽しいのであるから、ネットでの必死のアピールはアリだと思うのだ。