相撲協会の記者クラブも腐敗の原因

6月15日のテレ朝のスーパーJチャンネルで、相撲協会会友(記者クラブの記者のこと)の中澤潔が、琴光喜をはじめとした野球賭博問題についてコメントしていた。


発言を箇条書きで、


1・暴力団と関わる野球賭博は言語道断
2・相撲協会は、暴力団が関わる野球賭博と、麻雀やゴルフなどの個人同士での賭博を一緒に扱ってはいけない(前日、相撲協会が「賭博行為」に参加した相撲関係者が60名強いた、と発表したことについて)。
3・巡業先や各場所には必ず麻雀部屋が設置されるほど、相撲取りは麻雀好き
4・記者クラブの記者のための麻雀部屋も設置してくれている。


となりの大谷昭宏が、2の発言に大いに賛同していた。「ゴルフで『チョコレート』を賭けるのと、野球賭博は違うんですよ」と。


賭け麻雀、賭けゴルフは自分たちもやってるから許してくれ、みたいな論調。
中澤潔のコメントも場所中に力士と記者が一緒になって賭け麻雀をやっていた、ようなことを匂わすものだった。



マンガ『のたり松太郎』での力士たちの賭博 | 破壊屋
http://hakaiya.com/20100617/diary-398



上のリンク先で、ちばてつやの相撲漫画『のたり松太郎』に力士や記者のギャンブル狂いの描写が、のほほんと描かれている、と知った。中澤潔の発言も見ると、この漫画が、ちゃんと相撲の現場へ取材して描かれていると分かる。


ようは相撲界のギャンブルは力士も会友もグルなのだ。


暴力団と直接関わっていた相撲関係者には確かにより重い処罰が必要だが、野球賭博も賭け麻雀も賭けゴルフも全て違法賭博だ。全てについて調査、発表した相撲協会は正しい(この件だけ)。
相撲協会の会友も、内に入り込みすぎて、一般的な善悪の判断が取れなくなってしまってる。これは他の分野の記者クラブにも関わる問題か。
力士の賭け麻雀を知っていた会友が、これほど相撲界で蔓延していた野球賭博について知らなかった、とは言い難い。おそらく野球賭博をしていたことは知っていたが、暴力団がそれに関わっているとは知らなかったのでは、と思う。会友は、相撲しか取材しなくなってしまった呆けた老人ばかりだから。


しかし、賭け麻雀や賭けゴルフは許してやれ、という身内の会友たちの論調は、今となっては全く賛同できない。
「未成年の飲酒喫煙→シンナー→大麻覚せい剤」みたいな軽微な犯罪を入り口にして、だんだんエスカレートしていく、元を絶たねば、といった指導を警察の人がしていたが、それと同じだ。賭け麻雀や賭けゴルフを入り口として、暴力団の関わる賭博へ流れて行く。金と暇を余している相撲関係者なら余計にのめりこんでいきやすい。本当に相撲界から膿を全て出したいと思ってるなら、違法な賭け事は麻雀、ゴルフ含め全て撲滅させることを主張すべきだ。たとえ自分が関わっていたとしても。



追記
同じく大相撲の腐敗は記者連中のせい、という論調のエントリーが上がってました。
今回の賭博問題のコメンテーターに、大相撲記者クラブの会友を起用するのをテレビはヤメテ欲しいです。どの口で言ってんだ、って話ですよ。
大相撲の腐敗とジャーナリズム|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/8524