TPP参加是非報道が変

NHKニュース9。今日のトップニュースはTPP。反対活動が国会でも大きくなってるとか。VTRで中小の製造業の現場取材。この企業は16年前に中国に生産拠点を移し好調を維持しているが関税がなくなったアメリカへの輸出で更に大きなチャンスをものにしたいと息巻いている。次に農業の現場取材。この農家は積極的に海外に進出している人。中国の富裕層向けに米を輸出して好調。台湾の安い人件費を利用して台湾で現地生産しようとしている。このノウハウを活かしてTPP加盟後も生き残っていきたい、と抱負を述べてた。
TPP参加しても独自に工夫している「強い農家」は生き残れる、とNHKは言いたいようだけど、それならTPP参加しなくても「強い製造業」は生き残れるから問題ないんじゃないかな。よくマスコミでもてはやされる「付加価値」があれば、日本で作られた製品でも関税障壁乗り越えて海外に売ることは可能だろう。
このコメ農家の映像流して何を示したかったのかも分からなかった。「安い人件費を活かして海外で米を生産、このノウハウをTPP枠内で利用していく」ってベトナムコシヒカリ生産させて日本に逆輸入するってことか?国内農家の収入ますます奪われるね。製造業では「TPP参加しなかったら国内企業が海外に出ていく」って文句が定番だけど、「TPP参加したら農家が海外に出ていく」とは思わなかった。しかもその製造業もすでに日本から出ているありさま。


今日の朝のとくダネでTPP反対派の京大の大学教授が出演し、今までの参加ありきのマスコミ報道についていろいろ文句をつけていた。ロンブー淳氏が「意見はともかく態度が悪い」と批判していたけど、このくらい必死に言わないと反対意見は全て流されてしまうだろう。
淳氏がレギュラーの同じフジテレビの情報番組「知りたがり!」でもTPPについての解説を何度かやっているけど、交渉参加TPP推進ありきの内容ばかりだった。
↓内容
知りたがり!2011-10-12(水) 09:55〜11:30
http://6mj.tv/episode_CC3763963A4641CE0C780A7FB69D7AD1.html
http://megalodon.jp/2011-1027-2358-35/6mj.tv/episode_CC3763963A4641CE0C780A7FB69D7AD1.html
知りたがり!2011-10-25(火)
http://6mj.tv/episode_2CE669177A06FC3A7BFA41FF641F7B00.html
http://megalodon.jp/2011-1027-2351-27/6mj.tv/episode_2CE669177A06FC3A7BFA41FF641F7B00.html


交渉に参加すれば米の関税は守れる、とか、不利な内容なら交渉を降りることもできる、とかどんな根拠があるんだか分からない。「国益を害するようなら交渉を降りることも可能」とか言っちゃうけど、中野教授が言うように「交渉に一度参加しといてそれを降りることがそもそも外交上の国益に適っていないのだから途中下車は不可能。最初から交渉に参加すべきでない」というのが一番納得できる。これに対して「途中下車可能」という人はどう反論できるのだろう。
とくダネにも出ていた安倍宏行解説委員は知りたがり!では「日本は拒否できるの?」という質問に「交渉についたら不利益にならないよう、政府は頑張るべき」と回答になっていない回答。
こういう報道ばかりなんだから反対派の意見を目立たせるためには中野教授くらい必死な態度が必要だと思う。
ロンブー淳氏は、「意見はいいのに態度は…」というのならレギュラー番組である知りたがり金曜日に中野教授を出演させて、自分の司会で中野教授に態度よく意見を言わせればいい。