主語が大きい政局ニュース

2012/2/14のテレ朝「モーニングバード」。橋本徹大阪市長の「維新八策」についてのニュースコーナー。国政に向けての橋下市長の政策方針で、かなり大きなことをぶちまけたので、司会の羽鳥さんなんかが「どうなんでしょうねー」みたいな慎重なコメントをする中、コメンテーターの舘野晴彦さんは橋下改革に期待する前向きな発言。その舘野さんのコメントの節々に気になるところがあった。
正確な発言ではないが覚えてるところで。「民主党マニフェストで期待させてたけど実行できなかった」「(維新八策について)どこまでできるかわからないけど実行してほしい」みたいな言い方。
はてなでよく見かける「主語が大きい問題」。舘野さんの言い方に、「国民みんな橋下市長の維新八策を支持している」「維新の会の政策全てを国民みんなが実行してほしいと思っている」といったニュアンスを感じた。舘野さん個人が維新の会を応援するならいいけど。「どこまでできるか(既得権益をもつ抵抗勢力が邪魔するから)」といった言葉に、維新の会が提示した政策は全部実行することが世のため人のためなんだ、という意識を感じる。
維新八策で8つも政策示せば、これは賛成だけどこれはちょっと…という意見も普通に出てくると思うのだが。民主党マニフェストを実行できなかったことを問題視している。舘野さんは、本当に民主党の選挙公約を全て実行してほしかったのだろうか。民主党の公約では普天間基地県外移設なんか言ってたけど、県外移設を望んでたんだろうか。維新の会は辺野古移設を踏襲すると言っているけど、それは支持するのだろうか。マニフェストでも公約でも必ずしも実行しなくたっていい。問題点のある公約だったから、取り下げることになったわけだろう。
橋下市長は、「維新八策」を支持しない人とは組まない、と語ってた。国民に対してもそういう姿勢なんだろうか。選挙で投票するときに、すべての政策を支持して投票するなんて稀だ。たいていこれは嫌だけど、これは支持するからこっちにしよう、って感じじゃないか。維新の会が与党になったとき、「国民の支持を得たので全部実行します」となるのだろうか。橋下市長は首相公選制について「決断する立場のリーダーは国民が決めるべき」という持論を語ってた。今後橋下市長には公約を取り下げる決断も求められるかもしれない。でも今までの府政とか見る限り結構柔軟かなとも思ったりするけど。