ビブリア古書堂のドラマは堀北真希主演で見たかった。

「人気小説「ビブリア古書堂の事件手帖」がフジテレビでドラマ化されることが決まり、主演として女優の剛力彩芽が勤めることとなった。と同時に、発表がある
や否やネットでは早くも批判が殺到。なぜなら小説内の篠川栞子は、髪の毛はロングで黒髪、内気な性格でおとなしい。対する剛力彩芽は開放的で活発、そして
髪の毛は短髪で茶髪。まるで別人である。ネットでは「全然違う!髪の毛伸ばすのか?」等と非難が殺到している。」



ということらしくて、下のブログでは、「剛力さんもゴリ押しされてるだけじゃなくて案外人気あるんじゃないかな」みたいに分析している。



剛力さんについて思うこと:クロサカタツヤの情報通信インサイト - CNET Japan
http://japan.cnet.com/blog/kurosaka/2012/11/23/entry_30022481/



ドラマ、もしくはアニメでも映画でも、原作破壊というのはたびたび起こる。とくに小説原作の場合は、漫画と比べ映像制作者が自由に改変することが多いように感じる。漫画は絵のイメージが固定されてるし。原作破壊が起きるたびにそれまでのファンからブーイングが起きる。


フジの月九だと、東野圭吾原作の「ガリレオ」も貴志祐介原作の「鍵のかかった部屋」も原作破壊が目立つ箇所があった。特に「鍵のかかった部屋」はジャニーズの大野智主演だったので、「またジャニのゴリ押しかよ。死ねよ」と腐しまくっていたが、それが広がることもなく、結局ガリレオも鍵も高視聴率ドラマとなった。ジャニの影響度恐るべし。


他の原作破壊と比べ、なぜ今回は炎上の規模が大きくなったのか。いくら人気小説といってもラノベ風の表紙で読者層は限られるし、他の原作破壊された小説や漫画と比べてファンの数が格段に多いわけでもない。思うに、


剛力彩芽のゴリ押しが話題になっている時期と重なった。
・フジテレビの月九という枠のドラマだった。


以上の二点が炎上の規模を広げた原因で、これが剛力彩芽じゃなくて上野樹里上戸彩だったら「こんなのイメージと違う」という声があがりつつも、一部の芸能ヲタの間でしか盛り上がらなかったろうし、別のクラスタの方が言及してくることなんてなかったろう。


またこれがフジの月九じゃなくて、日テレの土九やテレ朝深夜枠だったなら、ここまで文句が広がることもないだろう。ようは、今回の騒動は、原作ファンが「原作破壊の配役」と文句を言っているだけではなく、「剛力彩芽は月九主演の器か?」というドラマファンの文句も含んでいるのだ。


後は作者の態度でファンの原作破壊の受け入れ方が変わる。先述の東野圭吾貴志祐介も、後はよく映像化される宮部みゆきなど、みんなどんだけ原作改変されたとしても無関心な作家だ。それぞれ「原作は原作。ドラマはドラマ、映画は映画」と割りきっており、配役や脚本に口出しすることはない。ファンがどんなに「えっこれはちょっと・・」と思う配役や内容でも、「とてもいい映画になってます」なんてコメント出したりする原作者もいる。原作者が曖昧な態度をとってたり、「こんな配役やだ」なんて表明しちゃうと、ファンは錦の御旗を得たとばかりに攻撃の規模を拡大する。


ビブリア古書堂のドラマは堀北真希主演で見たかった。