「訂正でんでん」に見る国会中継実況の盛り下がり

一部の政治クラスタで「訂正でんでん」という言葉がプチ流行している。
これは1月24日の午前の参院本会議で、民進党蓮舫代表の質疑に対する答弁で、安倍首相が「訂正でんでんという指摘は全く当たりません」と答えたことによる言葉。これは「訂正云々(うんぬん)」を読み間違えたものと推測されている。
久しぶりの現役首相における豪快な読み間違いであったことから、2chSNSで盛り上がったのだろう。twitterでは「でんでん」が一時トレンドワードになったという。
ところで、この「訂正でんでん」が流行り始めたのはいつのことだろうか。24日の夜8時に2ch嫌儲板に「訂正でんでん」のスレッドが立ったのが始まりだ。それ以前には、午後3時ごろに、同じく嫌儲板のスレッドで「訂正でんでん」を指摘する書き込みがあった。ここからじわじわと広がり、夜8時のスレッドにつながったようだ。
しかし、この「訂正でんでん」は24日の午前の議会での発言である。なぜ夜までスレッドが立つことがなかったのだろうか。2chならば、発言が出たと同時にスレッドが立つのも珍しくなかったはずだ。
2chの実況スレッドや、twitterの同時間帯のツイートを調べてみると、発言当時、「訂正でんでん」を指摘する投稿は一つもなかった。書き込みはほとんど安倍首相が蓮舫議員を論破したと褒め称える内容ばかり。確かに安倍首相支持者からは「でんでん」指摘は起きないだろう。
これが民進党の誤読であったなら、実況やtwitterで誤読指摘が殺到したことだろう。
いや、安倍首相の場合でも安保改正法案審議の時のような国会への注目度が高かった時ならば、一般視聴者から誤読指摘投稿が出ていただろう。
今回、「でんでん」指摘の投稿がライブで一つもないというのは、それだけ国会への注目が下がってるということで、国民の監視の目が緩んでしまっているということだ。安倍政権の支配体制が盤石であると同時に野党が弱すぎて、国会中継は完全に盛り下がってしまっている。
また、2chtwitter国会中継を実況する人は「一部の人たち」に限定されてしまっている。特に2chはユーザー数減少もあってか、そういう傾向が強い。