韓国・中国内での旭日旗排除の歴史研究は? 2011年と日韓関係と旭日旗

サッカー応援での旭日旗の問題。
この話になると、右派がこぞって「2011年のキ・ヨンソンの猿真似パフォーマンスから問題になった。旭日旗批判はイチャモンだ」と言ってくるが、下記のように旭日旗批判は2011年に始まったものではないことは、一目で分かる。

韓国の旭日旗を嫌う歴史 いつから問題になっていたのか - NAVER まとめ
https://matome.naver.jp/odai/2137549386765563801


2011年以降、対韓国戦での日本サポーターの旭日旗持ち込みについて韓国側が敏感になったであろうにしろ、「2011年以降に韓国が旭日旗を問題視し始めた」は明確な間違いである。下記リンクの記事のアンケートでも、その点を誤解している人が、旭日旗を持ち込もうとする人たちに多いことが分かる。

調査で判明したサッカースタジアムへ旭日旗の持ち込み理由 | tasukeLサポーター研究所最新情報
http://tasukel.com/now/?p=421


2000年の2ちゃんねるのサッカー板のスレッドにも、すでに「旭日旗を振るな」と、旭日旗を持ち込むサポーターに苦言を呈すスレッドができている。賛同するレスが多いわけではないが、この時点で、国際戦で旭日旗を掲げる行為は相手国を不快にさせる可能性がある、と認識している日本人サポーターがいたことが分かる。2000年の時点だと、ウヨサヨというよりも、暴走族や不良が掲げる旗としての印象で、旭日旗を降る人たちのみッともなさみたいなものもあったのかもしれないが。

だから、旭日旗を振るなっつーの!
http://mimizun.com/log/2ch/soccer/967892436/


2000年代には中国内や韓国内で有名人の旭日旗炎上が相次ぎ、日本でも報じられていった。韓流全盛期には、テレビでも旭日旗炎上が話題として放送されていたりしたから、この時「韓国は旭日旗が嫌い」という認識を深めていった日本人も多いはずだ。


この間、スポーツ応援での旭日旗利用は、さほど気にすることなく続けられていたが、2011年の騒動以後、日本でも敏感になっていった。2011年といえば、フジテレビ炎上でメディアの韓流プッシュが完全に途絶えた年でもある。そういうタイミングの年だったのだろう。2011年は東日本大震災だけでなく、ネット右翼が台頭して日韓関係が切り替わる年でもあった。


日本側から見ると、こんな感じの流れではあるけれども、韓国内ではどんな感じの流れで旭日旗排除運動が盛り上がっていったのか。まとまった文章は知らない。今回の韓国でのスタジアムで起きたような、川崎Fサポーターの旭日旗を燃やしにくるような大ごとが過去に起きていたとは聞かない。ということは今までは、現地スタジアムで日本サポーターが旭日旗を振ったとしても、問題と認識していないノンポリや、問題を認識して眉をひそめていても相手国人の行為には非干渉という態度の韓国人が多かったのではないか。


日本で、日本会議などの右派団体が90年代から地道に愛国嫌韓思想を啓蒙した芽が、2011年に一気に花開き、日本が「右傾化」していったように、2011年以降に韓国がサッカー応援での旭日旗に厳しくなったというならば、それ以前に「芽」となる、地道に旭日旗を問題視し続けた韓国内での活動があったはずだ。韓国の歴史教科書は反日と言われるが、そういう教育で「旭日旗は鉤十字と一緒」などと広まっていったのか、ネットでじわじわと広めていったのか、旭日旗に絞った反日活動の歴史研究のテキストみたいなものはないのかな?