石川遼の賞金全額寄付宣言にちょっとどうかと思った

みのも感心 今週マスターズの遼が賞金全額寄付を生激白 - スポーツ - ZAKZAK
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 東日本大震災の被災者支援のため、今季の獲得賞金を全額寄付することを明らかにした男子ゴルフの石川遼(19)=パナソニック=が4日朝、TBS系の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」に生出演。今週マスターズ・トーナメントが行われる米ジョージア州オーガスタから、全額寄付を決断した思いを初めて生で語った。


 石川は先月30日に今季の国内ツアーとメジャー大会で獲得する賞金を全額、またバーディーを1つ取るごとに10万円を加えることを表明した。


 「今はゴルフをしている場合じゃないとも思った。そんな中、自分のやるべきことは、被災者が前を向くことができるよう、手を差し伸べること。この(寄付の)決断はマイナスになる決断ではない。前に進めるはずだと思った」


 昨季は賞金ランク3位の1億5146万円あまりを稼ぎ、イーグルを含むバーディー数は351で、昨年の成績なら義援金は約1億8656万円になる計算。目標は「2億円」という。




プロゴルファーの石川遼が今期の賞金全額寄付することを発表して持て囃されている。職場の募金と街頭募金にちょろっと小銭をいれただけの人間に言う権利はないかもしれないが、ちょっとどうかと思った。
プロゴルファーの収入は基本的に大会の賞金が全てだ。スポンサーがつくのは一部のトップ選手のみで、ペーペーのプロは賞金のみで生活をする。しかもツアー代からキャディ代、練習代まで全て自腹で払わなくてはいけない。明日食うものを稼ぐために一つでもいい順位を目指すのだ。(とゴルファーのドキュメンタリーをやってるのを見た)。


石川遼の賞金全額寄付宣言は、他のゴルファーに無用のプレッシャーをかけることにならないか。石川にはファンが多い。寄付宣言のおかげでマスコミも例年以上に成績に注目する。「いったいいくら寄付されるだろう」「被災地のために石川頑張れ」となる。「被災地のために」賞金を稼ぐ石川遼は、まさに錦の御旗を掲げてるも同然で、「自分のために」稼ごうとするゴルファーがとてもちっぽけに見えてしまう。他の選手が石川遼を押しのけて1位になった場合、「あ〜石川遼だったら、被災地に〇〇円寄付されたのに」と言う人も出てこないか。だが賞金だけで生活する人には、賞金をまるまる寄付することなんてできない。賞金寄付プレッシャーから石川遼にゴルフで遠慮してしまう選手が出てこないか。


石川遼の場合、CM王子でもありスポンサー収入が莫大だから、賞金全額寄付したとしてもゴルフにも生活にもまったく影響はないだろう。だが、同じことをしたら影響がある選手のほうが多い。


石川遼は寄付をするつもりなら、スポンサー収入全額を寄付する、もしくは、昨期の賞金全額を寄付する、と言うほうがよかったのではないか。今期の大会で他の選手にメディアプレッシャーをかけることはなくなる。むしろ、今期はスポンサー収入全部寄付したから賞金稼がないと、と石川のやる気もでてこないか。