「原発はもう駄目だな」とかつぶやいてると「対案だせ」だの「電気使うな」だの飛んでくるけど

原発はもう駄目だな」とかつぶやいてると「じゃあ対案だせ」だの「だったら電気使うな」だの返答が即座に飛んでくる。言い返しあぐねてると「反原発はアホ」だの馬鹿だの追い打ちされる。


福島原発の問題が長期化する見込みでマスコミの報道が一旦落ち着き始めた最近、ネットでも原発擁護論がさかんに見られるようになった。

http://anond.hatelabo.jp/20110401075853
http://zarutoro.livedoor.biz/archives/51652676.html
はてブの注目のエントリを見て目についたものを読んでるだけだが、要点はどれも同じで「反原発は対案だせ」「反原発は電気使わない生活できるのか」というものだ。(誤読してたらごめんなさい)どの記事も「反原発」もしくは「原発反対派」を敵認定してこき下ろしている。こういう記事の筆者たちは「反原発」をどういう意見の持ち主と想定しているのだろう?


僕は原発は反対だ。3・11前にも原発関連のエントリを見て「原発ないほうがいいな」とも思っていたけど、3・11後ならはっきり反対と言える。けれど「いますぐ全ての原発止めろ」とは思っていない。「原発を増やさない」という意見だ。今動いているものはそのまま可動しながら最悪を想定した安全対策。現在停止しているものは安全対策をして可動。可動の際は最悪の事態を想定して影響を受ける最大の範囲の自治体の許可をもらう。可動を続けて当初の耐用年数を過ぎたら廃炉にする。現在計画中のものは計画破棄。既に着工しているものはどうするか迷う。と、ここまで書いたが、ようは僕の言いたいことは「原発に反対」すなわち「『原発の依存率を上げる』という国が今まで進めてきた政策に対して反対だ」ということだ。そういう提言を政府はしてほしい。目標も定めて。今まで国が原発関連に出していた補助金や電力会社が出していた研究費が別の発電技術に多くつぎ込まれるように。


「対案出せ」だの「使うな」といった意見は、「今すぐ全ての原発止めろ!」という意見にしか効かない。「今すぐ全ての原発止めろ」という原理主義がいないとは言わないが、そういう人を想定して意見をぶつけても空回りするだけじゃないか。3・11後「原発はもうだめだな」「原発もう作れないな」という意見はたくさん見たけど、「今すぐ全部の原発止めろ」なんて意見と重なるとは思えない。(「浜岡原発止めろ」なら結構見たけど)。多くの人が思っていることは「もう原発作れないから今ある原発が可動するうちに次の道考えよう」ってことじゃないか。条件は二つかな。「原発ではない」「埋蔵資源を使わない」社会。


10年20年経ってなお答えが見つからないかもしれない。そのときはそのときの政治が決めることだ。でも僕は将来なんとかなってると思う。歴史上、制限された中で様々な創意工夫を人はいくつも生み出してきたでしょ。オイルショックの経験で、日本は省エネ技術の発展という答えに結びついたけど、ブラジルはバイオエタノールの普及に繋げた。どちらも最近になって世界で脚光を浴びた。一つの問題にもいろいろな答えがある。エネルギー問題について、フランスやアメリカが原発と答えるなら、日本やドイツが別の答えを探し出せばいい。