ちまたで大人気だった↓の朝日新聞記事。
朝日新聞デジタル:水族館イワシに迫る危機 「緊張感を」マグロ軍団投入へ - 社会
http://www.asahi.com/national/update/0326/NGY201303260016.html
水族館がイワシの群れを再現するためマグロを投入するという話を、ゆるーい文章で表現しているのが面白いと話題だ。
タイトルからして、
水族館イワシに迫る危機 「緊張感を」マグロ軍団投入へ
中の文章にも
マイワシに活を入れるため
緊張感のないマイワシ
担当の小串輝さん(46)は「『どうせ自分たちは食べられない』と気づき、油断しているのではないか」
一部を「増長」させた
サワラ(体長50センチ)も、尾をぷりぷり振って泳ぐ姿がサメの注意をひき、かじられて死んだものがいた。
なんて、普段の新聞紙面とのギャップも手伝って笑いのポイントになっている。
この朝日の半田尚子記者のおかげで、ネットだけで広まっていたこの話題を他のマスメディアも後追い報道するようになった。
自分の見たのはTBSのニュースなのだが、
「水族館がたるんだイワシに喝、マグロ投入」 News i - TBSの動画ニュースサイト
http://news.tbs.co.jp/20130328/newseye/tbs_newseye5292634.html
「たるんだイワシ」「イワシに喝」と、朝日新聞そのままの表現を用いていた。
これらの表現は筆者の半田記者が記事を面白くするために書いたオリジナルのものと思っていた。真面目な一般ニュースもスポーツ紙ではおもしろおかしく表現するように、ネット…特に2chのニュース板では茶化したスレタイに付け替えるように、専門家が話した「イワシを群れさすためにマグロを入れる」という話を「たるんだイワシに活」と読者が興味をひかれるように言い換えて、注目度を高めたのだと。そしてこういうゆるい見出しやリード文のおかげで実際水族館は注目を集めた。
なので、TBSでそのまま表現が使われていたことが気になった。飼育員の人がTBSの取材に「たるんだイワシに喝をいれるため」などと話したのかな、とテレビニュースを眺めたが、ついぞそんなインタビュー映像は出て来なかった。朝日新聞の文章をそのまま使ったのだろうと自分は結論づけてるのだが、新聞紙面チェックのコーナーで紹介するならともかく、報道業界にはこういうこともあるのだな、と思った次第。