安倍政権で放送メディアが萎縮?

高市氏「メディアは萎縮してない」 自分への報道も例に:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASJ2J3K64J2JUTFK003.html

「放送電波停止」発言問題。「放送法順守を求める視聴者の会」の質問状に対し、高市早苗総務相が「一つの番組でも」と回答したことで、従来の「放送局の番組全体で判断する」という見解が変更されたのではないか、という指摘。政権側は、見解は従来通り、高市発言も従来の見解を踏まえたもの、とし、野党・メディアは「見解は変わった」「変えてないなら発言撤回を」と対抗している。


野党の「安倍政権になってメディアが政権の意向を忖度するようになり報道が萎縮している」との指摘に、安倍首相は「批判は萎縮していない。日刊ゲンダイを見ろ」と話し、高市総務相も同じように答えたというのが冒頭のニュース記事。


ここで記録しておきたいのが、昨日(2016年2月15日)のTBS「ひるおび!」の内容。テーマが「最近たるんでいる安倍自民党政権」。宮崎謙介議員の不倫騒動や、甘利前経産相の賄賂疑惑、島尻沖縄北方相の「歯舞読めない」問題、丸川環境省の「何の根拠もなく」発言、岩城法務省の矛盾答弁などなど最近の自民党議員の失態をまとめた内容だ。もちろん高市総務相の電波停止発言も含まれる。
これらの失態・失言をパネルにまとめ、それぞれ一つ一つアナウンサーが解説し、スタジオのコメンテーターや専門家ゲストに意見や感想を聞く、というルーティンで番組は進んでいた。
甘利問題、高鳥経産副大臣のTPP承認式ブログ問題、岩城答弁問題、丸川失言問題までは、アナウンサー説明→専門家意見→コメンテーター感想というルーティンでこなされ、次に高市発言問題の番となった。
しかし高市発言問題は、アナウンサーがパネルの説明を読み上げただけで、スタジオでの専門家解説(この日は田崎史郎と龍崎孝)やコメンテーターの感想(八代英輝萩原次晴)はいっさいなかった。これだけなら単に「番組時間の問題かな」と思うところだが、高市発言問題の次の島尻読めない問題では、いつものルーティンに戻ってアナ説明の後に、田崎解説、コメンテーター感想が述べられていた。どうやら高市総務相の電波停止発言問題だけ、スタジオで感想を述べることが止められていたみたいだった。
ひるおび!」といえば安倍首相も生出演したことがあるくらいに、TBSでは現政権寄りの放送をしている番組。この番組があるからこそ、TBSの他の番組で安倍政権批判を組み込めているとも言えそう。(高市発言以降はそれもままならなくなりそうだが)
そんな「ひるおび!」でも「電波停止」発言の取り扱いにはピリピリしているのだなと番組を見てて思った次第。その記録。