パラリンピックが盛り上がらない理由、メディアがパラリンピックを盛り上げられない理由

パラリンピックが盛り上がらない。
NHKが毎朝生中継交えて地上波放送しているのに、見ていても面白く感じない。
一部競技には燃えたりする場面もあるのだが、肝心の陸上、水泳がつまらない。
なぜか。
クラスが多すぎてわけがわからないからだ。
NHKパラリンピック前に、『ミラクルボディ』という番組で走り幅跳びのドイツ代表マイケル・レーム選手の特集をしていた。義足の選手で、圧倒的に強く、健常者の記録よりも跳ぶことができるという。
番組が面白かったので注目していたのだが、結果がどうなったのか分からない。パラリンピックのニュースを見ると、「陸上走り幅跳びの切断部門で日本人選手が銀メダルを取りました!」と報じている。では、金メダルがレームだったのか、というとそうではなく別の選手の名前だった。銅メダルにも名前がない。なんだ、出場していないのか、何かのトラブルで記録が伸びなかったのか。
違った。陸上走り幅跳びの切断部門は3種類あったのだ。レームは別の切断部門で金メダルをとっていた。はあ!?
オリンピックで男女で競技を分けるように、パラリンピックでは性別に加え、障害別、障害の度合い別に競技を分ける。それをクラスと呼ぶ。
これが圧倒的に競技を分かりにくくさせている。
なのに、メディアのパラリンピック報道にはクラスを丁寧に説明する意思はないようだ。
陸上競技のクラス分けの説明はこのpdfで分かる。
http://jaafd.org/pdf/top/classwake_qa_r.pdf
オリンピックならだいたいどんな競技があってどんなクラス分けがされてるか当たり前にみんな知ってる。
しかしパラリンピックはどんな競技があるか分かっても、どんだけクラス分けされているかが全く分からない。これが視聴者が見ていて一番混乱する。
メディアがパラリンピックを伝える上で肝心なのはまず今大会でどんだけのクラス分けがされているかを伝えることだったのだ。
NHKは『ミラクルボディ』でレーム選手の特集をした際に、他の切断部門との混同をしないようにパラリンピック走り幅跳び競技がどれだけクラス分けされているかを説明しなければならなかったのだ。