森友問題とは「アンチ左翼偏向教育」コレクトレス(ウヨコレ)棒を持った人たちの圧力が原因

昨晩のNHKクローズアップ現代+」では大阪の森友学園問題を特集していた。前半は見ていないのだが番組の終わりごろに、大阪で右翼活動をしている人物のインタビューをして「左翼偏向教育をぶっ飛ばすところに共感を覚えた」などと回答する様を流していた。
最近は、NHKは安倍政権にアンダーコントロールされている、とか何とかとよく言われているが、少なくとも、この言葉を引き出して放送したことには価値がある。
「左翼偏向教育」という言葉は時代のキーワードとして分かりやすい。
日教組!」と野次を飛ばす安倍晋三首相も、稲田朋美大臣も、大阪維新も塚本幼稚園も、すべて「左翼偏向教育批判」で結び付けられた人たちだ。
彼らはそれぞれのフィールドでそれぞれ自分の相手と戦い続けた後に結集し、第2次安倍内閣が成立して、やっと「左翼偏向教育」を打倒し天下をとった(つもりでいた)。
日本全国から「左翼的なもの」を一掃するために活動してきたこの人たちは、同時に「右翼的なもの」を広めるためにマスコミやSNSを駆使してきた。
今回の問題で森友学園を叩き潰したところで、しょせんは尻尾でしかない。「右翼的な空気」が社会に蔓延していることが、森友学園に「圧力による忖度」を成功させたわけで、この空気が残っている限り、「右翼的なもの」によって制度は好き勝手にされ続ける。
 
この「空気」による支配は、日本のネトウヨアメリカのオルタナ右翼が嫌っている「ポリコレ」と同質でもある。彼らはポリコレを、「空気」を利用した支配層・エスタブリッシュメントの振る舞いと見る。「ネトウヨ」は、それを嫌って打倒する活動をし、空気ごと政権を交代させた。右翼的な空気は、支配層に「右翼的な正しさ・リアリストの正しさ」(右翼コレクトレス・ウヨコレ)を作り出させた。そして、ウヨコレ棒を振り回し「左翼的なもの」をぶん殴り、講演を中止にさせたり、図書を排除させたりする圧力を高めた。森友学園問題における「忖度」はそんな状態で起きた当然の結果である。