7/11のNHKあさイチ。「気になる食品の放射性物質検査」というわけで、各食品でどういう検査を行ってるかを調査し、危険厨の不安を取り除こうという趣旨。でも内容には疑問点ばかりが浮かんでしまった。
- 東京都の検査で南相馬市の肉牛の肉から基準値を大幅に超えるセシウムが検出された件。
- 今まで家畜の検査して基準値以上は市場に出まわらないから大丈夫じゃなかったか?
- 農家が飼料や水や小屋の管理を事故後は徹底してるから大丈夫じゃなかったか?
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- 今まで肉牛に行なってきた検査は体の表面を測定するスクリーニング検査と農家への餌水・小屋の管理の聞き取り調査のみ
- これらの調査の目的は被曝した家畜の移動を規制するためのもので、牛の内部・食肉の安全を測る目的ではない。
- もともと各地の食肉加工場で、肉を検査する必要があった
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- 海産物の放射性物質検査の内容
- ハマグリ・・・殻の表面をゴシゴシと念入りに洗い、殻をむいて中の身だけ取り出して検査
- お吸い物でも酒蒸しでも殻ごと鍋に入れて調理すると思うんだが、殻に付着・吸収された放射性物質は汁に溶け出さないの?検査しないの?
- サバ・・・頭、骨、内蔵はとって三枚おろしにして肉の部分だけ検査
- 圧力鍋でまるごと調理で骨ごと食べるって最近めずらしくないのに、骨とって検査するの?
- たこ・・・15分塩もみして表面のぬめりをとり、可食部700gを採取して検査
- 頭と足で違いなかったりしないんだろうか
- ハマグリ・・・殻の表面をゴシゴシと念入りに洗い、殻をむいて中の身だけ取り出して検査
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- お茶の検査のときの「茶葉は食べないから検査しない」のときも疑問に思ったけど、食べる人は食べるんだよ。最近は「健康志向で丸ごと食べよう」ってアピールしてるんだよ。生活情報番組で缶詰レシピの特集があれば「魚の缶詰は骨ごと食べれて健康にいいですね」と、圧力鍋の特集があれば「圧力鍋で魚を調理すれば骨ごと食べられるようになります」って必ずといっていいほど取り上げられるんだよ。
- 「通常食べない部分は除去し、調理する時に近い状態にしてから測っています。内臓より身の部分にセシウムがたまりやすいため、その方が正確に検査できる」というのも何が「正確」なのか、まで言ってくれない。自分で骨ごと殻ごと内臓ごと調理して食べる場合、必ず測定値より多くの放射性物質を取り込んでしまうということだ。
- 番組では、魚の肉と内蔵にたまる放射性物質の違いを表にしていた。魚の内臓には、だいたい魚肉部分の二分の一程度は放射性物質が溜まっているらしい。素人判断だが丸ごと食べる場合、骨も合わせて公表値の2倍のベクレルの放射性物質を摂取することになる、と頭に入れとくといいかもしれない。(もちろん内臓、骨はもともと魚肉部分より圧倒的に重量が小さいわけだが)
- それにしても、お茶にしろ魚にしろ「通常食べない部分は除去し」とするなら、「お茶っ葉は食べるな」「内臓や骨は食べるな」と何で最初に言えないんだろう。司会のV6やゲストの内藤さんにここを突っ込まれて、専門家の安斎育郎先生が「『この部分は食べないで』と指示したほうがいい」と最後にチョロッと言ってたが。
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- 専門家が「放射性物質は海洋で薄まるから大丈夫」の意見を撤回、修正
- 牛乳の検査について
今日の特集は、検査、調査の結果には必ず一定の条件がついてるので、それを聞き漏らさないようにしとけ、という話と受け取った。イノッチが「ストロンチウムの検査は?」と頻繁に聞いていたのが気になった。