すき家の読売報道のコメントについて

昨今のすき家への強盗増加に関してゼンショーの広報担当者が「経営を度外視してまで防犯に取り組む必要があるのか考えたい」と発言した、と読売新聞が報道したことに対して、ゼンショーの広報室長がTwitterで、


http://twitter.com/zensho_pr/status/124436605711818752


と発言。


広報室長のツイートでは、「ゼンショーからコメントを出していない」ことしか分からず、社内の広報業務に関わっている人物全員に調査したのかまでは分からない。とりあえず記者会見などで公に発言していない、なんてことは分かった。


読売新聞の記事では、「広報担当者」がどのくらいの立場の人物か分からない。記者がこの広報担当者から「いつ」「どこで」話を聞いたかも分からない。でも記事になってるからには、そう受け取れるような発言をどこかの時点で広報関係者の誰かが読売の記者に話したのだろう。


どっちも嘘をつかないように印象操作を仕掛けている。読売の記者は、すき家で強盗多発してるのに今までろくな改善しなかったゼンショーを断罪したいのだろう。「広報担当者」の発言が、担当者個人の意見なのか、社内の偉い人の意見を代弁したものなのかもはっきりしない。とにかく発言内容のインパクトに重点を置いて記事にした感じ。


広報室長のツイートは、ゼンショーから公式にコメントを出していない、ということに重点を置いて、社員の誰かが発言をしたかもしれないことまで否定していない。社内調査しても自分から発言したと名乗り出る可能性は少ないし、読売に聞いても取材源を明かすわけないし、どっちにしろ発言者は特定できないから上手い返しだ。


マスコミ、メディアは偏向報道や勘違い報道はするが嘘は言わない、という立場から私は物事を考えている。いや、たまに捏造報道の発覚記事が出てくるが、大方の記事では「嘘は言わない」前提で記事を読んでいる。


Twitterゼンショー広報室長のツイートを受けて脊髄反射的な「読売捏造するな」みたいなコメントが複数飛び交っている。どうしてこのツイートを見ただけで読売の記事を「捏造」と全否定できるのだろう。それならゼンショーのツイートが「捏造」という可能性も考えないのだろうか。


いや本当はどうしてなのか分かっている。「読売捏造するな」と断定して怒っている人は、ただ単純に脊髄反射してそう思ってるわけじゃないんだ。プロレス的に「おいゼンショーがこんなこと言ってるぞ、読売何か言い返せよ」と思って、読売新聞のゼンショーツイートへの反応が見たい気持ちがあふれただけなんだ。「捏造」というメディアの誇りを傷つける言葉を放てば、読売も何らかのコメントを出さざるを得ないだろう、という気持ち。マスコミでは「怒りこそ本音」みたいな風潮の報道がよくあるから、それをやり返そうなんて魂胆も見えている。