典型的なダサピンクの広告

ダサピンクという言葉を覚えてしまったからにはもはや見過ごせない。

残念な女性向け商品が作られてしまう「ダサピンク現象」について - yuhka-unoの日記
http://d.hatena.ne.jp/yuhka-uno/20141123/1416735993
「ダサピンク現象」とは、決して「ピンク=ダサイ」という意味ではなくて、「女性ってピンクが好きなんでしょ?」「女性ってかわいいのが好きなんでしょ?」「女性って恋愛要素入ってるのが好きなんでしょ?」という認識で作られたものの出来が残念な結果になる現象のことを言います。


昨日の新聞に入っていたトヨタ車販売店のチラシがこれだ。





・無意味なピンクの押し売り背景に女性社員の集合写真

・意味不明に散りばめられたハートマーク

・無駄に可愛く振舞っている女性社員のポーズ



これぞ典型的な「ダサピンク」であろう。

新型アクアのカラーにピンクとバイオレットが加わったという話なのにバイオレットが無視されている。そもそもこのチラシに写る女性でピンク車に乗っているか乗ろうとしている人はどれだけいるのか。ピンク車なんて1日1台見かけるか見かけないかの数しか走っていないのに。


このチラシの裏面は男性向けの作り。



赤に黒字、典型的な「だメンソール」?まあ男性感の押し売りと思うか思わないかは人それぞれ。



最初に書いたようにダサピンクという言葉を知ったから、こういう広告が気になったわけであって、知らないままだったなら特に気に留めることなく、女性向け広告として普通に受け入れ普通にスルーしていただけだったろう。ひと目で女性をターゲットとしたチラシと分かる分、広告としては優秀なのかもしれない。そういう分かりやすすぎな部分が、表面的に分かったフリしてんじゃねーよ、と反発をくらい、ダサピンクという言葉が作られることになったのか。



何かを伝えるのに新たにキャッチーな言葉を作り出すのはとても効果的だ。草食男子、壁ドン、リア充…。かといってキャッチーな言葉で意味も正確に伝わっていくとは限らず、有名になった新語には作られた時とは意味が異なって広まっていくものもある。言葉はそういうものであるが、ダサピンクも今後さまざまなメディアを通じて意味がねじれていくのかもしれない。もしかしたらここで使用した「ダサピンク」もすでに意味が異なっているのかもしれない。