デマ拡散の目的 / デマツイートを拡散させる人は真実と思ってる?

新幹線放火自殺事件・「ネタ」だと言えば許されるわけではない - Togetterまとめ
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新幹線焼身自殺事件で、自殺者の老人は「在日韓国・朝鮮人」であるというデマが流された。このデマには2ch内の特定のクラスタでよく使用されている有名な隠語が多用されていて、事件を知らなくとも「分かる人にはひと目でデマと分かる」という仕掛けがされていた。「在日」という言葉で嫌韓層を釣り、自分たちの隠語を拡散させるのが目的である。これは、街中にシールやステッカーを貼ったりスプレーでサインをしたりする落書きアートと通じる、現代ネット特有のアートである。しかしもちろん、落書きやシール貼りが迷惑行為であるのと同等に、本人以外には丸っきり迷惑な行為であることには間違いない。今回のような「アート」は、自分たちの隠語を世間が気付かぬ間に拡散・浸透させ、有名媒体、有名人が取り上げるようになるまでがゴール。なので、「在日」に対して本人たちは特別に関心があるわけではない。自分たちの隠語が拡散するならば「原発」デマでも「ユダヤ」デマでも何でもいいのだ。


今回は「在日」デマであったが、こういったデマを拡散している層は果たして真実だと思って拡散しているのだろうか? いや、拡散している人も真実と思っているわけではない。「デマでも真実でもどっちでもいい。そこに在日批判が書いてあるから拡散している」が正解だろう。たとえデマでも、拡散しただけの人は「騙された善意の人」として扱われる。それなら短時間でも「在日」を貶めるためにデマを流したほうが得だ。こうした考えから荒唐無稽なデマでもこのネットでは「拡散」される。


デマを作った人はデマの内容に何の興味もないし、デマを拡散する人も内容の真実性に何の興味もない。デマを追及する人がどんなにデマに怒っても、本人らの心には何も響くことなく同じことが繰り返されるだけなのだ。